40歳以上の約半数は高血圧と言われています。
年を重ねるほど、高血圧になる人は多くなります。
放っておくと、脳卒中や心筋梗塞を引き起こすこともあります。
高血圧の人には減塩とカロリーコントロールが基本です。
日本人の塩分摂取量の平均は、1日11~12gと言われていますが、6g未満に抑えることが望ましいです。
【塩分を減らすコツ】
またカロリーの低い和食ですが、味の濃いものが多く塩分過多になる場合が多いので注意が必要です。
標準体重(kg)=22×身長(m)×身長(m)
を目指しましょう!
太りすぎは、高血圧の原因のひとつです。
中等度の有酸素運動をすることで、体重、体脂肪、腹囲が減少し、インスリンの働きも改善され、血圧が下がる効果があることが知られています。
まずは、エレベーターではなく階段を使ったり、簡単なことから始めましょう。
習慣的にたくさんお酒を飲む人は、血圧が高くなります。
お酒を控えるだけで、血圧は下がります。
完全にやめる必要はないですが、適量に抑えることが大切です。
タバコを吸い続けると、心筋梗塞や脳卒中の原因になります。
禁煙が一番ですが、まずは本数を減らすことから始めましょう!
禁煙すると、食べ物が美味しく感じるようになり食べ過ぎたり、口さみしくて間食が増えてしまいがちですが、意識して食べ過ぎをセーブしたり、タバコを吸いたくてイライラする時は、氷をかじったり、体操やウォーキングをしたり、間食以外の方法で気を紛らわせましょう。
不安や緊張、ストレスがあると、交感神経が活発になり、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されて血圧が上昇します。
血圧コントロールには、ストレスとうまく付き合うことも非常に重要になってきます。
年間の残業時間が150時間を超える人は高血圧が多く、500時間以上の人は約1.5倍にもなることが分かっています。
心臓は、血液とともに酸素と栄養を全身に送り出すためのポンプという大切な役割をも持ち、1日に約10万回も規則正しくリズムを刻んでいます。
「不整脈」とは、その心臓の規則正しいリズムが、何の前触れもなくチグハグなリズムを刻みだす病気です。その中で「心房細動」とは、「心房」が不規則に動く状態で、そのため胸がドキドキする(動悸)等の症状がみられ、日常生活に支障をきたします。
時には心臓の中で血の固まり(血栓)ができ、それが脳に飛び、脳梗塞という合併症を引き起こす「不整脈」です。また、この「心房細動」は比較的よくみられる「不整脈」で、年齢とともに現れてくる「不整脈」でもあります。
症状があるときに「心電図」を記録すれば容易に診断でき、医師の指示通りにしていれば、さほど怖い「不整脈」ではありません。
「心房細動」の治療方法は、重症度によって異なりますが、まずは生活習慣の改善から始まります。
ストレスや過労、喫煙、飲酒、その他の病気などがきっかけとなって発作が起こるようになりますので、きっかけが思いあたる場合にはそれを改善することが先決です。それでも治らない場合には抗不整脈薬などによる治療を行います。
【日常のポイント】
問診 | → | あなたの症状についてお聞きします。 |
血液検査 | → | 全身の状態を調べたり、お薬が有効で安全な濃度になっているか調べます。 |
心電図 ホルター心電図 | → | 不整脈の種類や発作の状況を調べます。 |
胸部X線 心エコー図 | → | 心臓に他の異常があるかどうかを調べます。 |
人間の活動に必要な栄養と酸素は血液が運搬し、その血液を全身に送り出すポンプの役割を担っているのが心臓です。
正常な成人の心臓は1分間に約60~100回拡張と収縮を繰り返します。心臓の拡張と収縮は刺激伝導系に興奮が伝わることで起こります。
心臓に興奮が伝わる際の電気的な変化を記録したものが心電図です。心電図の形や規則性の変化を調べ、不整脈や基礎にある疾患の診断に役立てます。
【血流の流れ】
調律の異常や刺激伝導系の異常、あるいは刺激伝導系以外の心筋から興奮が始まるなどの理由で、本来刺激伝導系を規則正しく伝わるはずの興奮が不規則で乱れた状態を「不整脈」といいます。
不整脈は大きく分けて3つあります。
徐脈 | 脈拍が1分間に50回以下 自覚症状が強い方は心臓ペースメーカーによる治療が考慮されます |
---|---|
期外収縮 | 通常よりも早いタイミングで洞結節以外から興奮が始まり、心臓が収縮します。 心房性と心室性があり、脈が弱く飛んだように感じられます。 |
頻脈 | ◆心房性頻拍(洞性頻脈、心房細動、心房粗動など) ◆房室接合部性頻拍(発作性上室性頻拍、WPW症候群など) ◆心室性頻拍(心室頻拍、心室細動など) (注)頻脈の起源が心室の場合は要注意で、致死性の心室性不整脈はICD(植込み型除細動器)による治療の対象となる場合があります。 |
心臓ペースメーカは心臓の動きを常時監視し、設定されたレート(心拍数)以下になった場合は心臓への電気刺激を行い、設定レート以上の自己脈が出ると電気刺激を抑制するように設定されています。
植え込みの必要性や、植え込み後のペースメーカの治療を適切に行うため、様々な検査を行います。
●心電図検査
●画像診断・心臓カテーテル検査
●超音波検査
●運動負荷検査
手術中の合併症
◆心不全・ポンプ失調 ◆血胸・気胸 ◆心膜・胸膜炎
◆血栓・塞栓症 ◆リードによる穿孔 ◆血腫
手術後の合併症
■導線による合併症(導線の移動、導線の損傷・断線)
■静脈血栓症
■ペースメーカ本体・導線の感染
■金属・シリコーン等のアレルギー
■皮膚圧迫壊死
■ペースメーカ症候群
■不適切作動(電磁波の外部からの強いノイズによる干渉を受けたり、薬剤などの影響により心内の電位に変化があると、心臓の動きを正しく感知できない、または誤った感知により不適切な動作を起こす可能性があります。)
限られた電池で治療を行うため、数年毎にペースメーカの本体を交換する必要があります。
交換時期はペースメーカの種類、設定、作動状況により個人差があります。
ペースメーカを埋め込まれた方にペースメーカ手帳をお渡しします。
この手帳は、ご本人と医療施設・医療機器・定期検査などの情報を記録するためのものです。
心臓以外の疾患や不慮の事故、または旅行などで普段かかっている医療施設ではない施設にかかる際に、この手帳を見せると検査や治療がスムーズになり、とても役立ちます。また空港の金属探知機でのセキュリティチェックを受ける際は係員に提示していただき、ペースメーカを埋め込んでいることをお伝えください。
ペースメーカを植込んだ方は、身体障害者福祉法により身体障がい者の認定を受けることができます。
身体障がい者の認定は、原則として患者さんご自身の申請により認定されます。申請をご希望される方は、所定の申請用紙(福祉事務所にあります)に必要事項をご記入いただき、指定医師による身体障害者診断書を添えて、福祉事務所に提出してください。
ペースメーカ植込みで入院された場合の医療費は、検査代・治療費・手術費用その他で高額になりますが、同じ医療施設で支払った医療費が一定額を超えた場合は、「高額療養費支給制度」により大部分が保険によりまかなわれることになります。
下記の情報は、平成22年4月のものです。
75歳以上 | 1割(課税所得額が145万円以上の場合は3割) |
---|---|
70歳以上75歳未満 | 2割(課税所得額が145万円以上の場合は3割) |
義務教育就学後から70歳未満 | 3割 |
義務教育就学前 | 2割 |
現役並み所得者 *1 | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% |
---|---|
一般 | 44,400円 |
低所得者 | 24,600円(住民税非課税者) |
15,000円(所得が0円となる世帯の人。公的年金の場合収入金額が80万円以下の人など) |
現役並み所得者 *1 | 80,100円+(医療費―267,000円)×1% |
---|---|
一般 | 44,400円 |
低所得者 | 24,600円(住民税非課税者) |
15,000円(所得が0円となる世帯の人。公的年金の場合収入金額が80万円以下の人など) |
上位所得者 *2 | 150,000円+(医療費-500,000円)×1% |
---|---|
一般 | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% |
低所得者 | 35,400円(住民税非課税者) |
【計算例】 70歳未満、一般所得の方の場合 (差額ベッド代、食事負担金を含まない手術入院費用総額が300万の場合) 80,100+(3,000,000-267,000)×1%=107,430円 |
*1 現役並み所得者:診療月の標準報酬月額が28万円以上(課税所得145万円以上)であって、かつ年収が夫婦世帯520万円以上、単身世帯で383万円以上の世帯の被保険者とその被扶養者。
*2 上位所得者:診療月の標準報酬月額が53万円以上である被保険者とその被扶養者。
(注意)年齢・所得・加入している保険などで負担額に違いがあります。また、厚生医療給付などの医療費の補助が受けられる場合がありますので、詳細については主治医、病院の窓口にお尋ねください。
重要 |
---|
下記に書かれていない電気機器や医療機器、設備や場所などについては主治医に確認し、指示に従ってください。また、不明な点があれば主治医にお問い合わせください。身体に異常を感じた場合は機器の使用を中止するかその場を離れてください。身体の異常が回復しなければ、直ちに主治医に連絡し診察を受けてください。 |
【注意事項】
【使用に際し、注意が必要な機器・場所など】
【使用してはいけない、近づかない方が良い場所・機器など】
【医療機関で検査・治療を受ける際の注意点】
医療機器の中にも使用すると影響が出るものがあります。
他の医療施設などで診療を受ける際には、ペースメーカを使用していることを診療前に医療関係者に必ずお伝えしてください。